ボタニカルアート
ボタニカルアートとは植物の肖像画を描くことで、語源は、英語のボタニーの形容詞のボタニカル
(Botanical=植物の、植物学の)とアート(Art=芸術、美術)という言葉からきています。
普段あまり気にすることのない身近な植物の造形を細部まで良く観察してみると、その形の美しさに引き込まれていきます。
このボタニカルアートは15世紀から16世紀前半にヨーロッパへ世界各地から様々な新しい植物が持ち込まれ、ヨーロッパの人々の植物への関心が高まりました。
しかし現代の飛行機のように短時間で運ぶ輸送手段は当時はないので船での輸送になります。船での航海はとても長い時間を費やすので、せっかく船に積んだ植物も長い航海の間に枯れてしまうことが多々ありました。
このように枯れてしまった植物は、その植物の造形をヨーロッパの人々に伝えることができません。
そこで枯れる前にその姿を肖像画で記録しておく役割からボタニカルアートは生まれました。
ボタニカルアートなんてあまり聞きなれない人も多いと思いますが、歴史のある文化なのです。
現代においては、わざわざ絵として描かなくても、写真を撮れば済むことなので、実用的な役割は終わっていますが、植物を描くという楽しさと、その神秘的な造形美に触れる楽しさから、アートな趣味として現代の人に親しまれています。
このボタニカルアートを描くにあたって大事な要素は、できるだけ正確に描くということです。
元々はこの植物がどういうものかを伝えるのがボタニカルアートですから、できるだけ正確に細かいところまで、色や形を再現することが重要になってきます。
他の絵のように、デフォルメしたり、アレンジしたりするような手法は使いません。
ボタニカルアートについて調べてみると、各地で展覧会が行われているので、興味がある人は一度見に行ってみてはどうでしょうか。